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運動器リハビリテーション料ⅠとⅡの違い|点数・施設基準・専任と専従

2026年7月28日

運動器リハビリテーション料ⅠとⅡの違い|点数・施設基準・専任と専従
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この記事の要点

  • 運動器リハビリテーション料(H002)の1単位(20分)あたりの点数は、令和8年度改定後で(Ⅰ)185点、(Ⅱ)170点、(Ⅲ)85点です。
  • (Ⅰ)と(Ⅱ)の最大の違いは専従の常勤PT・OTの人数で、(Ⅰ)は合わせて4名以上、(Ⅱ)は2名以上、(Ⅲ)は1名以上。医師は(Ⅰ)(Ⅱ)が運動器リハの経験を有する専任の常勤医師、(Ⅲ)は専任の常勤医師です。
  • 訓練室の面積は、診療所なら(Ⅰ)〜(Ⅲ)いずれも内法45平方メートル以上(病院の(Ⅰ)(Ⅱ)は100平方メートル以上)です。
  • 「専従」は原則としてその業務に専ら従事すること、「専任」はその業務の担当者であれば他業務との兼務も認められることを指し、兼務できる範囲は施設基準通知で項目ごとに定められています。
  • 標準的算定日数は発症・手術・急性増悪または最初に診断された日から150日で、超えた後は月13単位までなどの制限がかかります。

運動器リハビリテーション料(H002)は、整形外科クリニックの収益の柱となる一方で、施設基準Ⅰ〜Ⅲによる点数の違い、単位数の管理、標準的算定日数、標準的算定日数超えの扱いなど、算定ルールが複雑で誤りやすい項目です。本記事では、まず検索の多い「(Ⅰ)と(Ⅱ)の違い」と「専任と専従の違い」に答えたうえで、算定の実務を整理します。点数・要件は令和8年度診療報酬改定後(2026年6月1日施行)の告示・通知に基づいています。

運動器リハビリテーション料(Ⅰ)と(Ⅱ)の違い

結論から言うと、違いは1単位あたりの点数と専従の常勤PT・OTの人数です。令和8年度改定後の1単位(20分)あたりの点数は、(Ⅰ)185点、(Ⅱ)170点、(Ⅲ)85点です。施設基準では、専従の常勤理学療法士(PT)・作業療法士(OT)が(Ⅰ)は合わせて4名以上、(Ⅱ)は2名以上、(Ⅲ)は1名以上必要です。医師要件と、診療所の訓練室面積は(Ⅰ)と(Ⅱ)で共通です。

項目運動器リハ料(Ⅰ)運動器リハ料(Ⅱ)運動器リハ料(Ⅲ)
点数(1単位)185点170点85点
医師運動器リハの経験を有する専任の常勤医師1名以上同左専任の常勤医師1名以上
PT・OT専従の常勤PT・OTが合わせて4名以上専従の常勤PT・OTが合わせて2名以上専従の常勤PTまたはOTが1名以上
専用の機能訓練室(内法)病院100㎡以上/診療所45㎡以上同左45㎡以上
主な器具角度計・握力計等の測定用器具、血圧計、平行棒、姿勢矯正用鏡、各種車椅子、各種歩行補助具等同左歩行補助具、訓練マット、治療台、砂嚢などの重錘、各種測定用器具等

(Ⅰ)と(Ⅱ)は医師・訓練室・器具の要件が同じで、専従の常勤PT・OTを4名確保できるかどうかが分かれ目です。1単位あたりの差は15点のため、PT・OTの採用計画と算定単位数を見比べて区分を判断します。

なお(Ⅱ)では、当分の間、適切な運動器リハビリテーションの研修を修了した看護師・准看護師・あん摩マッサージ指圧師・柔道整復師が専従の常勤職員として勤務し、運動器リハの経験を有する医師の監督下で実施する体制がある場合に限り、理学療法士が勤務しているものとして届け出ることが認められています。また、週3日以上かつ週22時間以上勤務する非常勤の医師・PT・OTを、施設基準通知の定める範囲で常勤換算して算入することもできます(PT・OTの常勤換算は常勤配置のうち各1名まで)。

運動器リハビリテーション料の点数(令和8年度改定後)

区分1単位の点数標準的算定日数超え(入院中の要介護被保険者等・月13単位まで)
(Ⅰ)185点111点
(Ⅱ)170点102点
(Ⅲ)85点51点

主な加算は次のとおりです。

  • 早期リハビリテーション加算:入院日から起算して14日を限度に1単位60点(4日目以降は25点)
  • 初期加算:届出医療機関で、発症・手術・急性増悪から14日を限度に1単位45点(リハビリテーション科の常勤医師の配置が要件)
  • 休日リハビリテーション加算(令和8年度新設):発症・手術・急性増悪から30日目までの休日のリハに1単位25点
  • リハビリテーションデータ提出加算:届出医療機関で外来患者に月1回50点

早期リハビリテーション加算と初期加算の改定内容は「リハビリテーション科の2026年度診療報酬改定」で詳しく扱っています。

専任と専従の違い

施設基準でよく出てくる「専任」と「専従」は、兼務の範囲が違います。一般に、専従は原則としてその業務に専ら従事すること、専任はその業務の担当者として配置されていれば他の業務との兼務も認められることを指します。ただし、どこまで兼務できるかは告示で一律に決まっているわけではなく、項目ごとの施設基準通知の書きぶりで決まります。

運動器リハビリテーション料では、医師は「専任の常勤医師」、PT・OTは「専従の常勤」が求められます。

区分運動器リハ料での対象兼務の考え方(施設基準通知の規定)
専任医師((Ⅰ)(Ⅱ)は運動器リハの経験を有する医師)運動器リハの担当医であればよく、外来診療など他の業務との兼務を前提とした配置
専従PT・OT他の疾患別リハビリテーション(心大血管疾患リハを除く)で配置が求められるPT・OTとの兼任は可能。医学管理、在宅医療、リハビリテーション、精神科専門療法、患者・家族の指導、介護施設等への助言の業務にも従事できる。一方、入院料等で配置が求められる従事者(専任の者を除く)として従事することはできない

「専従だから他のことは一切できない」というわけではなく、兼務できる業務が通知で列挙されていると理解するのが実務的です。届出の際は、従事者ごとに常勤・非常勤、専従・非専従、専任・非専任の別を様式44の2で提出します。

運動器リハビリテーション料とは

運動器リハビリテーション料は、上肢・下肢・体幹などの運動器の疾患やその術後、外傷などに対して、機能回復を目的に行うリハビリテーションを評価する項目です。整形外科で最も算定機会の多いリハ料の一つで、PT(理学療法士)やOT(作業療法士)などが個別に実施します。

算定の基本単位は20分を1単位とし、時間に応じて単位数を数えます。疾患別リハビリテーション料は、患者1人につき**1日6単位(別に厚生労働大臣が定める患者は1日9単位)**が上限です。また、従事者1人あたりの実施単位数にも標準・上限の枠が設けられています。

標準的算定日数と、超えた後の扱い

運動器リハビリテーション料の標準的算定日数は、発症・手術・急性増悪または最初に診断された日から150日です。治療を継続することで状態の改善が期待できると医学的に判断される場合など、別に定める場合は150日を超えて所定点数を算定できます。

それ以外で150日を超えて継続する場合は、次のように取り扱いが変わります。

  • 要介護被保険者等以外の患者:1月13単位に限り算定できる
  • 入院中の要介護被保険者等:1月13単位に限り、(Ⅰ)111点・(Ⅱ)102点・(Ⅲ)51点で算定する

令和8年度改定では、目標設定等支援・管理料が廃止され、あわせて同管理料を算定していない要介護被保険者等への減算規定も廃止されました。一方、特定の入院患者に離床を伴わずに20分以上の個別療法を行った場合は所定点数の100分の90で算定し、1日2単位までとする規定が新設されています。起算日の管理は算定の前提になるため、患者ごとに記録しておくことが重要です。

実務で注意すべきポイント

  • 開始日・起算日の管理:患者ごとに標準的算定日数(150日)の起算日を正確に記録する
  • 単位数の上限管理:患者1人あたり(1日6単位等)・従事者1人あたりの単位数上限を超えないよう管理する
  • 同日算定の制限:消炎鎮痛等処置、介達牽引、低出力レーザー照射などをリハと併せて行った場合はリハの所定点数に含まれる(詳細は別記事「整形外科で間違えやすい算定」を参照)
  • 実施記録の整合:カルテのリハ実施記録と算定内容が一致しているか

これらは人手の管理だけでは見落としが生じやすく、算定漏れや査定・返戻の原因になります。整形外科の改定全体は「整形外科の2026年度診療報酬改定」、全科共通の変更点は「2026年度(令和8年度)診療報酬改定のまとめ」をご覧ください。

AIカルテによる算定管理の支援

ポテックが開発する「AIカルテ」は、レセコン一体型(カルテと会計・請求が同一基盤)で、AIレセチェック機能を備えています。運動器リハビリテーション料の複雑な算定に対して、次のような支援が可能です。

  • 単位数・起算日の管理:患者ごとの単位数や標準的算定日数の起算日をカルテ上で把握しやすくする
  • AIレセチェック:同日算定できない処置との組み合わせや算定漏れを事前に検知
  • カルテと算定の連動:リハ実施記録がそのまま算定に反映され、転記ミスを減らす
  • 改定への対応:診療報酬改定に合わせてシステムが更新され、最新ルールに沿った運用を支援

おわりに

運動器リハビリテーション料は、(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)の選択、単位数と標準的算定日数の管理、同日算定の制限など、押さえるべきルールが多い項目です。(Ⅰ)と(Ⅱ)の違いは専従PT・OTの人数に集約されるため、人員計画と合わせて区分を判断してください。点数・施設基準は次回改定で変わる可能性があるため、運用の際は最新の公式情報を参照してください。

ポテックはAIカルテの提供を通じて、クリニックの皆様の最適な事業パートナーとして、医師や看護師・医事スタッフの働きやすさの改善はもちろん、クリニックとして実現したいことを最大限に叶えられるようサポートいたします。

詳細については、ぜひお問い合わせください。

よくある質問

Q. 運動器リハビリテーション料1と2の違いは何ですか?
A. 1単位あたりの点数と施設基準が異なります。令和8年度改定後の点数は(Ⅰ)185点、(Ⅱ)170点です。施設基準では、(Ⅰ)は専従の常勤理学療法士・作業療法士が合わせて4名以上、(Ⅱ)は2名以上必要です。医師要件(運動器リハの経験を有する専任の常勤医師1名以上)と、診療所の訓練室面積(内法45平方メートル以上)は(Ⅰ)(Ⅱ)で共通です。
Q. 運動器リハビリテーションの点数はいくらですか?
A. 令和8年度改定後(2026年6月1日施行)の1単位(20分)あたりの点数は、(Ⅰ)185点、(Ⅱ)170点、(Ⅲ)85点です。標準的算定日数(150日)を超えて入院中の要介護被保険者等に行う場合は、月13単位を限度に(Ⅰ)111点、(Ⅱ)102点、(Ⅲ)51点となります。
Q. 専任と専従の違いは何ですか?
A. 専従は原則としてその業務に専ら従事することで、専任はその業務の担当者として配置されていれば他の業務との兼務も認められます。運動器リハビリテーション料では、医師は「専任の常勤医師」、PT・OTは「専従の常勤」が求められます。ただし専従のPT・OTでも、他の疾患別リハビリテーション(心大血管疾患リハを除く)や医学管理・在宅医療等の業務には従事できるなど、兼務の範囲は施設基準通知で個別に定められています。
Q. 運動器リハビリテーション料(Ⅲ)はどんな施設で届け出ますか?
A. 専任の常勤医師1名以上と、専従の常勤PTまたは常勤OTのいずれか1名以上、内法45平方メートル以上の専用の機能訓練室などを満たす施設が届け出られます。PT・OTの配置が1名の小規模な整形外科クリニックが対象になりやすい区分です。

参考・出典

※本記事の点数・施設基準は令和8年度診療報酬改定(2026年6月1日施行)時点の告示・通知に基づきます。疑義解釈の発出や次回改定で取り扱いが変わることがあるため、算定・届出にあたっては厚生労働省および地方厚生局が公表する最新の資料を必ずご確認ください。

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