経営トレンド一覧に戻る
小児・精神・免疫7分で読める一般診療所数 4,317施設

リウマチ科の2026年度診療報酬改定 — 目玉はなく、バイオシミラー政策が実質の論点

関節リウマチの疾患管理に特化した新設・増点は確認できませんでした。実質的な変数はバイオ後続品政策です。使用体制加算の算定日が入院初日から退院日へ変更され、実績要件も数量ベースへ。薬局側にはバイオ後続品調剤体制加算50点が新設されました。

2026年7月30日

この記事をシェア

リウマチ科は、今回の改定で「特有の目玉」がない科です。関節リウマチの疾患管理に特化した新設・増点項目は確認できませんでした。

収益変動を決めるのは、共通事項(初再診料、物価対応料、ベースアップ評価料)と、バイオシミラー政策の強化度合いの2つです。

1. 主な変更点

項目変更内容新旧点数影響度
リウマチ科特有の管理料・手技料関節リウマチの疾患管理に特化した新設・増点項目は確認できず(共通事項の影響が中心)
バイオ後続品使用体制加算(入院)算定日が「入院初日」→「退院の日」に変更。実績要件を「使用回数合計」から「1成分以上で直近1年間の規格単位数量50以上」等へ見直し。数量シェア目標はインフリキシマブ・エタネルセプト・アダリムマブ50%以上、リツキシマブ80%以上等100点(点数据え置き・算定日変更)(要一次確認)
バイオ後続品導入初期加算(外来)継続(生物学的製剤の外来切替・導入時の説明を評価)150点(月1回・3月限度、据え置き)(要一次確認)
バイオ後続品調剤体制加算(新設・薬局側)保険薬局でバイオ後続品(インスリン製剤除く)を調剤した場合の加算を新設。院外処方の生物学的製剤(エタネルセプト、アダリムマブBS等の自己注射製剤)に波及処方箋受付1回につき50点【新設・要一次確認】中(間接)

2. 経営インパクトと対応

(1)算定タイミングの変更に注意。 入院でのバイオ後続品使用体制加算が「入院初日」から「退院日」の算定に変わりました。レセコンの算定タイミング設定を変更しないと、算定漏れ・誤算定が発生します。

(2)バイオシミラーへの計画的切替が加算維持の条件になった。 国の数量シェア目標(アダリムマブ・エタネルセプト・インフリキシマブ50%以上、リツキシマブ80%以上)が明示され、実績要件も「使用回数合計」から「規格単位数量」ベースへ見直されました。フォーミュラリの整備と患者説明資材の準備を進めてください。加算維持と薬剤費の逆ザヤ回避の両面で意味があります。

(3)院外処方では薬局側との連携が有利に働く。 薬局にバイオ後続品調剤体制加算(50点)が新設されたことで、連携薬局からBSの在庫確保・切替協力を得やすくなりました。 自己注射製剤(エタネルセプト、アダリムマブBS等)を院外処方している場合、薬局との事前調整の価値が上がっています。

(4)高額バイオ使用患者の自己負担対策(高額療養費、在宅自己注射指導管理料の運用)は従来どおりで、特有の変更は確認できませんでした。

3. 実務チェックリスト

  • (入院)バイオ後続品使用体制加算の算定日を「退院日」に変更したか
  • 実績要件(1成分以上で直近1年間の規格単位数量50以上)を満たすか確認したか
  • 主要成分のBS数量シェアが目標(50%/80%)に対してどの水準か把握しているか
  • 先行品からBSへの切替について、患者説明資材を用意したか
  • 院外処方の場合、連携薬局とBSの在庫・切替方針を共有したか

4. AIカルテはこの改定にどう効くか — 機能単位で見る

制度からの増点が見込めない年は、薬剤の選択と算定の精度が業績を分けます。ポテックのAIカルテがどう効くのか、機能ごとにご紹介します。

機能1:会計・レセプト管理 — 算定タイミングの変更に追随する

自動算定エンジンが包括・背反・回数制限をチェックし、加算の算定可否を自動判定します。

「入院初日」から「退院日」への変更は、運用を変えなければそのまま算定漏れになる種類の改定です。バイオ後続品導入初期加算の「月1回・3月限度」という制限も同様で、頻度の高くない算定ほど記憶からこぼれます。算定ロジックがシステム側にある状態が、こうした静かな取りこぼしを防ぎます。

機能2:経営分析ダッシュボード — BS数量シェアを指標として持つ

来院実績・患者単価・月次推移を自動集計し、可視化します。

数量シェア目標が明示された以上、「自院のアダリムマブのBS比率は何%か」は経営指標です。 目標に届いていなければ加算の実績要件を落とすリスクがあり、届いていれば薬剤費の構造も改善します。成分ごとのBS比率を月次で追える状態が、切替計画の進捗管理そのものになります。

機能3:カルテ・オーダー作成 — 切替の説明を記録に残す

診察中の音声からAIがSOAPカルテを生成し、セットオーダーで検査・処方を一括入力できます。

先行品からバイオシミラーへの切替は、患者の納得を得るプロセスが必要な変更です。バイオ後続品導入初期加算は説明を評価する加算であり、何を説明し、患者がどう反応したかの記録が算定の裏付けになります。診察の流れのなかで記録が残る仕組みは、切替を進めるうえでの実務的な支えになります。

全科共通事項もあわせてご確認ください

リウマチ科の増収は共通事項の取り切りが主軸です。初再診料、物価対応料、ベースアップ評価料、電子的診療情報連携体制整備加算については「全科共通事項」をご確認ください。

出典(主要)

この診療科の経営トレンドを読むリウマチ科クリニックの経営トレンド2026 — 高額薬剤を「安全に使い続ける」ことが収益になる
この記事をシェア

本記事の位置づけ本記事の点数・加算・改定内容・費用相場は、コンサルティング会社・税理士法人・各医療機関の公表資料等の二次情報を基に整理したものです。実際の算定・届出・投資判断にあたっては、厚生労働省の告示・通知等の一次情報を必ずご確認ください。

AIカルテに関するお問い合わせはこちら

診療所向けAIネイティブ電子カルテ「AIカルテ」について、主な機能・料金プラン・導入までの流れなど、お気軽にご相談ください。デモのご依頼も承ります。

リウマチ科の2026年度診療報酬改定 — 目玉はなく、バイオシミラー政策が実質の論点 | 株式会社ポテック